小ネタ④ 精・気・血・津液(水)
2023.06.10
精は、組織・器官を滋養する働きや、気・血を化生(変化・生成)し、神を維持する働きがあり、人体の構成や生命活動を維持するもっとも基本的な物質
精には先天の精と後天の精があります。
先天の精 |
先天的に父母から受け継いだ物質で、腎に蓄えられ、人体の成長・発育の源となる |
後天の精 |
脾胃の働きによって飲食物(水穀:陰)から後天的に得られ、水穀の精とも呼ばれる。 後天の精の一部は気・血に化生され、全身の組織・器官に行きわたり、残りの一部は腎におさまり、絶えず腎精を補充している |
気とは、人体を構成し、生命活動を維持する精微物質(極めて細かい物質)を表すともに、機能を表す言葉でもある
気を作るには2通りあります。
精からの化生 |
腎に貯えられている精は、絶えず元気を化生し、各臓腑の生理機能を発揮させる原動力(臓腑の気)となる |
水穀からの化生 |
飲食物(水穀)は脾胃の機能により消化・吸収され水穀の精微となる この水穀の精微から気が化生される |
血とは、脈中を流れる赤色の液体で、豊富な栄養分を有している。血は、営気・津液・精により構成され、気の推動作用を受けて循環し、全身をくまなく滋養している
血を作るには2通りあります。
飲食からの化生 |
飲食物は、脾胃の機能により消化・吸収され水穀の精微となる その後、心と肺の機能を受けて血に化生する 化生された血は血脈を通って全身を循環する |
精からの化生 |
腎に貯蔵されている精の一部は血脈中に入り、血の構成成分となる |
津液とは、体内における正常な水液の総称。気や血とともに人体を構成し、生命を維持する。津液は脈外をめぐり全身に分布するが、一部の津液は脈中にて血を構成する
津液は飲食物から化生される
飲食物中の水分は脾の機能によって吸収され、津液となる