もしコロナにかかったら
2020.04.09
刺絡治療を受けると、その後のマラリアの悪寒、戦慄と高熱に耐えることができて助かったと記録している。
マラリアの治療法として、当時より東南アジア諸国、中国南部等では実施されていたようだ。
私が刺絡治療法に取り組む切っ掛けとなった工藤訓正先生も軍医としてラオスでマラリアにかかり、刺絡治療を受けて助かった経験が、西洋医から刺絡療法の大家へと転身する結果になったようだ。
工藤訓正先生の体験談では、マラリアはまず激しい悪寒戦慄の後、手の爪と唇がチアノーゼになり、震えが来て、それが止まると40度くらいの高熱で苦しむが、その悪寒戦慄の状態のときに井穴刺絡を行うと爪の色がピンク色に改善し、10本の指を刺絡して血液を絞り終わると悪寒戦慄は治まり、次の発作のとき楽になり、心臓の苦痛も減すると発表されています。
手足の指先の井穴や宣穴は、各内臓に関係があるが人体の体温調節や血圧調整作用もあるといわれています。
それが古来より、日本脳炎やマラリアの治療法として、鍼灸(刺絡療法)が重視されてきた理由でしょう。
令和元年8月、一般社団法人鍼灸マッサージ師会
学術部 荒木文雄先生 文章抜粋